CG制作のコスト要因をまとめてみました

CG制作のコスト

3DCG制作はお金のかかるものというイメージがあるかと思います。
CG制作のコストについては一般的な製造業と違い原材料費が必要にはなりませんので人件費が主たる要因となります。コストについてご説明する際に、必要とされる要因についてのご説明を行っておりますのでその内容を簡単にまとめてみました。

CG制作のコストに関わる要因

コストに関わる要因一覧です。もちろんこれ以外の例外もありますが、基本的な弊社の考え方は以下のようになっています。

以下、それぞれの要因について説明したいと思います。

作業時間（人間の作業時間）

制作における工数（作業に要した時間）です。実工数で算出するのが基本ですが、多くの場合、先に見積もりを出すことになります。この場合は作業内容により見込まれる工数から算出されます。
また、後で説明する「専門性」に関連しますが、制作する分野によって専門知識が必要となる場合もありますので、作業者は誰でも良いというものではなく、誰がするならこのくらいの時間、という目安が必要になってきます。この辺りはシステム開発における技術者のコスト算出と似ている部分もあると思います。

人が作業することに発生するのが人件費ですが、この人件費がケースにより金額に大きく差が出ます。
１：誰でも出来る単純作業
２：専門知識を必要しない、または比較的短時間で習得できる知識で対応できる軽作業
３：専門知識が必要であり、その習得にある程度以上の期間を必要とする知識で行う作業
４：専門知識と有し、かつ経験に裏付けされた効果的で効率的な手法で行う作業
付加要素：生命の危険を伴う作業
数字の順に費用も高額になります。必要とされる知識についてもその内容（希少性）により金額は変動します。

レンダリング時間（解像度、尺、レンダラーの種類）

作業後にレンダリングと呼ばれる映像生成の工程があります。人の作業は必要ありませんがコンピュータがフル可動で作業します。解像度、尺（秒数）によりレンダリングの時間は大きく変わってきます。時間が長くなれば長くなるほどコストがかかります。

専門性（必要知識・経験）

制作を行う対象物の分野（医療、建築、アニメーション等）により必要とされる知識も異なる為、その知識を有する方の作業と、知識を有さない方が作業するのとでは要する時間も異なります。また知識の有無で仕上がりのクオリティに差が生じる可能性もあります。経験（スキル）を有する方が作業する方が時間単価では高額になりますが、経験の少ない方が時間をかけて制作する場合、合計金額では高額になってしまう可能性もあります。
これについては、社内の問題というよりも、会社毎に得意・不得意分野があるのと同じようなイメージで考えて頂けるとわかりやすいのではないかと思います。

また、至急の案件においては、時間を短くする事が他の制作案件に比べ重要となってきます。この作業は時間短縮のコツ（スキル）を有する方が担当することになります。短時間で仕上げるというのは作業効率やトライ＆エラーの回数を極力削減するという高い判断能力が必要になり、かつ夜間作業・休日作業等が発生してきますので「至急対応費用」という特別な項目でコストを算出します。

使用機材（システム）

作業する端末やシステムの種類により費用も変わってきます。CG制作ソフトの多くはサブスクリプションと呼ばれる年額（場合によっては月額）ライセンスで運用されており、端末に依存するケースが多く、台数分のライセンス費用が発生しています。この為この費用を専有時間に応じてコストを算出していきます。

その他（事務的な費用）

直接的な制作業務以外の作業費用です。例えば契約書類や郵送の必要な場合の郵送費用、印紙費用、該当プロジェクトのみで必要となる素材やライセンス費用等もこちらに該当します。

CG制作のコストのまとめ

以上のような要因の足し算がトータルのコストという事になります。
お見積りを計算する時点で、納品までの作業全体のボリューム、専門性（必要人員スキル）、工期などが明確にになっていない場合、見積り金額と実作業の費用とに大きな差が生じてくる可能性があります。
実作業に入る前に、プレテストを行い、要件定義、コンセプトモデルの制作などを行い正確な費用を算出することも可能ですが、実務としてそこまで事前に行えることは稀で、見込まれる最大ボリュームでお見積りをご提示せざるを得ないケースも出てきます。
事前のディスカッション・ヒヤリングを十分に行うだけでも金額的には本来の金額・ボリュームに近づいていくようなこともあるかと思いますので、早めにご相談を頂けましたらと思います。
ご相談は無料です。