映像制作

伝わる映像制作(動画制作)

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動画(動く映像)の特性

「動画」とは広い意味で「動く映像」と我々は考えています。反対に動かないものとしては、写真、イラスト、図等が挙げられます。こちらは従来からひろく使用されているもので、身近に多く存在します。
「動画」は比較的新しいメディアで、映画・テレビといったものが我々の認識する一般的なものになります。では、映像が動くものと動かないもので何が変わるでしょうか?
映像が動くことで、映像中に「流れ」が生まれます。この流れを言い換えると、「フロー」、「手順」、「ストーリー」等となりますが、もっと大きな視点から見ると「時間の流れ」と言い換えることも出来ます。この時間の流れを使うことで、写真・イラストといった静止画とは違った表現が可能になります。

ここが動画の一番のメリットになります。

ビデオカメラ

つまり、動画は「流れ」を視覚的に表現できる最適な媒体であるといえるでしょう。この事からも「動画」がマニュアルや教材の分野において有効なツールであることは間違いありませんでした。
しかしながら、従来の教育やマニュアルにおいては「映像を視る」という環境の構築が難しい理由からなかなか実現されることはありませんでした。(例外的にNHK教育のようにインフラと制作資金を有するところが実施できていました)
そして、ようやく一般企業や個人の方が手軽に映像を視聴できる環境が整ってきました。スマートフォン、パソコンの普及、インターネット環境(光ファイバー等のインフラの整備)が整い、配信においてもYoutubeを始めとするプラットフォームが揃ってきています。ここからは「映像」を創ることに注力していく時代になってきています。

動画で「伝える」から「伝わる」コンテンツへ

動画とは動く映像と申し上げましたが、単に動いている映像では「伝わる」ものがありません。恐らく伝える手段として動画が必要になった背景には従来の静止画コンテンツではうまく伝えられないことや、伝えるのに時間や労力を要するという問題点があったのではないでしょうか?
これらの問題の要因としては大きく2つの要因があったと考えます。

・構成・ストーリー
・映像素材

上記を簡単に言うと、「構成・ストーリー」の問題要因は、映像作品におけるストーリー、脚本が伝えたい内容とマッチしていない場合があると言うことです。この場合インストラクショナルデザインという教材制作におけるプロセスを活用して映像の構成を構築していくことで解決できると考えています。
そして「映像素材」の問題要因とは、映像作品に使用する映像自体が撮影困難であったり難解な内容になっている場合があるということ、これについては3DCGで作成された映像を用いることで解決できます。
それぞれについて具体的に説明致します。

インストラクショナルデザインとは?
教育を設計するための手法、e-ラーニング分野で活用されている。学習者の環境で最適の効果を上げる方法を考えデザインする。

本HPでの記事

インストラクショナルデザインによる映像制作

従来の映像作品は開始から最後までの一本道です。これは映画やテレビドラマをイメージされると分かりやすいかと思います。一般的には視聴者は受け身のままで完結します。これは余韻といったものや、人により解釈の違いが生まれることもあります。しかしこの分野においては見終わった後に自分自身の中で考え消化下ものが自分の価値観となっていくという大きい部分でその人の生き方に影響を与えるものとすることが出来ます。

編集画面

一方、教材・マニュアルというものにおいては人によって解釈が違ってはいけませんので、より簡潔にわかりやすく誰が見ても同じ結果が得られる必要があります。このような場合は、学習や理解の進行は人により違いが出てしまいます。さらに人間の理解のプロセスをふまえてシナリオを進行させる必要があります。このシナリオの進め方構築の方法を「インストラクショナルデザイン(ID)」と呼びます。教材制作の際に使用されてきた手法で、この手法では視聴者(学習者)の視聴タイミングや視る前段階の予備知識等も含めて教育コンテンツをシナリオとして構築していきます。
これらの手法は、一方向のコンテンツでは実現が難しく視聴者(学習者)の判断によりコンテンツの中身を変えたり、タイミングを変えたりするする必要がありますので、現在のインフラを使用した動画視聴のスタイルでこそ実現できるシナリオと言えるのではないかと思います。

3DCGで映像の整理・分類を行う

映像制作の編集工程で使用される映像を「映像素材」「素材」と呼びます。これら素材の殆どは撮影により生み出されるものですが、下記の様なものは撮影が困難であったり、撮影しても映像が煩雑で分かりにくく、素材として活用しづらいものになります。

撮影が困難または煩雑なもの(一例)

・実在しないもの・・・構想段階の建築物・機械、未来、異世界など
・撮影できないもの・・他惑星、危険な場所(火山内部、災害発生エリア)
・判別がむつかしい・・機械内部配線、工場内パイプライン、人体内部

このようなシーンでは従来イラストや図が用いられてきましたが、このシーンこそ3DCGによる映像化が有効となります。動く映像にすることで伝える力が強くなることは前述の通りです。
また、3DCGの制作において、立体構造での制作を行うことで将来のVR/ARでの映像化にも転用が可能となります。VR/ARはそのメディアの特性から教育面での活用が非常に有効とされる分野ですので、このメディアを想定したシーンの構築は今後のテーマともなるでしょう。

動画が期待されるコンテンツ

今後動画によりコンテンツの価値が高まるのは明らかですが、特に注目すべき分野は3つあります。

動画コンテンツが期待される分野

・教育 学校教育(塾などの学習)、企業内教育(技術伝承)
・体験型コンテンツ 安全意識向上(VRによる体験)
・イベント演出

教育分野とは、学校教育はもちろん企業内での教育や技術伝承に活用することで特定の技術を持つ社員の定年や配置転換の際のスキル低下を最小限に抑えることが可能となります。
また、体験型コンテンツはについてもVRやARという体験は、単なる映像の体験以上の「経験」となり文章・映像以上の効果をもたらすことが出来るでしょう。現場作業での事故防止や交通事故防止にとどまらず幅広い分野での活用が期待されます。
最後のイベント演出とは、コンサート等のモーション映像に限られたものではなくもっと多くの活用を指しています、例えば企業内における創業式典等のオープニング映像による高揚感、特別感の演出、そして創業の志を映像で示すことによるコンセンサス統一、これにより皆で同じ目標に向け進んでいく為の原動力とすることが可能となります。

これからの動画活用

制作された映像は「資産」となります。これをどのように活用するのかで映像の価値も変わってきます。当初映像制作の際に考えられたコンセプト・内容等を考慮し、下記の内容について再構築を検討していきます。

  • 目的
  • 対象者
  • タイミング
  • 期待される視聴後の行動(変化)

さらに、どのように再活用が可能であるか検討し、然るべきチャンネルにて情報の発信・運用を行います。

  • 限られた場所(時間)での視聴 ※限定視聴によるプレミア感
  • Web(HP)等によるオープン公開
  • SNSにより特定のニーズに向けての公開